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SweetPain

生 1





「be」

憂いを
なびかせる たてがみ


滴る指先
込められた 願い


ただ
佇んで


そこに 在るだけで


風が
さらってゆくように


憂いは
また
何かを吸い込んで


何処か
飛んでゆくのだろう


聞きなれた音を口ずさみ
祈りを ひとり




いのりを ひとつ








「Heaven's Door」

君を呼ぶ
声よ
何故に笑い
何故に歌う


遠い響は 丘の上


何を見たろう?
夕日
朝日
そして
人間(ひと)


流れ星をランプに
草の根息を感じて
大地にまばろむ


その丘には何が棲む?


何が棲む??

なにもない 存在だけさ
ただそこに
摂理が あるだけ




溶け合う何かがあるだけ




たった
それだけの
ううん


これ以上ない 幸せさ

おいで

確かなるもの 棲む 場所


生の息づく 丘へ








「War」

ここは 戦場


ある時
突然


瞬間が
手のひらで爆発して


私は
とっさに空をつかんだ


突き放すように
空気 押し上げ


例え
貫かれて
手首ごと 弾け飛んでも


奇跡を願うくらいなら
自分を信じる


死を見つめ


馴れ合いと平和は違うのよ


生きろ


ねえ
戦争は団体戦?




さあ 答えなさい


生と死を司っているのは、誰?


誰?








「You Know」

そいつの中に
俺はいたのか


蔑むような
絶望の中だ


気をつけろ


皮肉ることは 簡単かい?


痛みを
痛みを


背骨 捻り軋むほどの 痛みを


知ってたさ
全部知ってたよ




お前だって そうだろう?








「イノセンシア」

寝袋担いだ鼠が
地下道を
走ってゆくよ


五月蝿い羅列
そこに
浮かんだものは 何?


イメージなどと 笑うなよ


つぶやけば
それが音になる世界さ


灰色のトンネル
鼠は
何処に向かう?


まるで繋がらない世界さ


パラノイア

旋律を奏でたまえ


イノセンシア

ガラス張りの鼓動に杭を


優しく歌い
ないものを
あるように見せろ


沈黙の中に
浮かび上がる残像




これっぽちも狂ってないのさ



そうだろう?


僕たちの
イノセンシア








「永遠」

あなたに晒した
わたしの
赤い裸体は


今日もここに
存在してる


静かに過ぎ去る 日々の中

自分への愛を売り物に
ささやかな種
ばらまいて


そうやって
いつまでも
生き続けるの


ねえ
聞こえる?


形はなくなっても
あるよ


心は
ここにあるよ


やっと
分かった




永遠は誰の中にも生きている


あなたの中にも
わたしの中にも


永遠に


赤い裸体が
どくどくと
脈うって


ああ
体温が上がる




笑顔はいつ 咲くのかな?







「希望」

誰の声も
聞けぬよう
ずっと
耳を塞いでおりました


届かぬほう



言ったほうがよいのでしょうか?


頑ななまでに
迷路に迷い


口からは
蛆虫を
したたらせて




私は 生きておりますか?




誰の声も
届かぬ

夕べ


過去を捨て置き
私は
委ねるよう 望みました




天は
何処を向いていますか?


霧がかるまぶしさに
足元をとられて


そうして やっと見つけた


迷路の隅
スプーンであけた
小さな穴


そこに
全ては あるように思うのです


きっと


きっと








「終末」

いま
全てに決着をつけ


ひとり
ひざまづき


予期せぬ夢に
落胆して


こめかみに雷を


世界の果てで
唄おう


声にならぬ
叫びにキスを


許せぬまま
進もう


引きちぎられた
肉の塊さえ
今は
遥か 彼方




沈黙を祈りに変え 亡骸のまま生きる




世界の果てで
唄おう


崩れ落ちた
外壁に
爪を
全て剥がして


届かぬ
場所から
キスを




亡骸だけが太陽 浴びても




凍えそうな
愛を
込めて




愛を
込めて






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